
人と自然の音を光の彫刻として表現するイ・グァニョン氏の個展が、10月24日までソウル・江南のJNギャラリーで開かれる。
イ・グァニョン氏は「言葉には魂がある」との信念に基づき、口から発せられた瞬間に消えていく音に永遠の存在感を与えるための制作を20年以上続けてきた。今回の展覧会では、人の声と自然の音から抽出した音声波形を光の彫刻として再解釈した5作品を公開する。

主な作品には、病床の母が作家に残した言葉「元気でいて」や、大学生の時に余命10年の宣告を受けた後、江陵で療養していた当時に慰めとなったカンムン海岸の「波音」などがある。大韓赤十字社でボランティア活動をする、韓国に駐在する14カ国の大使夫人が各国の言葉で伝えた「愛」と、作家夫妻が人生の困難に耐えながら交わした「愛している」も展示する。作品は29センチから255センチまでさまざまな大きさで構成され、それぞれの音に込められた物語を光で表現する。すべての作品に、瞑想を学んだ作家の姿が浮かび上がる。

イ・グァニョン氏はソウル大学経営学科を卒業後、人類学を学んだ。サムスン文化財団とハンソル文化財団に勤務しながら美術への関心を深め、その後、自ら作品を制作し始め、本格的に作家活動に乗り出した。作家が制作を始めた背景には、大学生の時に経験した死への恐怖があった。当時、父親と友人の早すぎる死を経験したうえ、自身も父親と同じ病気で余命10年の宣告を受けたことで、「永遠性」に関心を持つようになった。
言葉は口から発せられた瞬間に消えるが、その中には人に慰めと愛、勇気と希望を伝える力があると、同氏は考えている。消えていく言葉と音をつなぎ留めるため、彫刻、デジタルプリント、ジュエリー、映像など多様な媒体を横断しながら、音を可視化する制作を続けてきた。

これまでに、キム・スファン枢機卿の「愛」、G-DRAGONの「PEACE MINUS ONE」、バラク・オバマ元米大統領の「HOPE」、オードリー・ヘプバーンとマリリン・モンローの「LOVE」、ジョン・レノンの「PEACE」、ポプチョン法師の「無所有」など、さまざまな人物の言葉や声を作品として表現してきた。これとともに、14カ国の駐韓大使夫人の「愛」、キム・フン、ユン・ドヒョンをはじめとする一般市民ら45人が参加した「愛」、釜山市民が参加した「平和」など、さまざまな人の声とメッセージを作品に込める制作にも取り組んできた。
展覧会・作品に関する問い合わせ:JNギャラリー(02-511-1397)
[作品紹介]
1. 14カ国の大使夫人〈愛〉、2026年、3D Printing、resin、LED
フランスでテロが続いていた2016年、赤十字でボランティア活動をしていた14カ国の駐韓大使夫人が、それぞれの国の言葉で語った「愛」
高さ50センチ、縦横可変
2. 江陵〈波音〉、3D Printing、resin、LED
大学2年の春に余命10年の宣告を受け、卒業後に江陵へ移り3年間療養した作家が、絶望の中で毎朝自転車に乗って訪れたカンムン海岸の波音
縦14×横18×高さ255センチ
3. 母〈元気でいて〉、2026年、3D Printing、resin、LED、Soil、Steel
現在、療養施設にいる作家の母が、作家に残した言葉。母が生涯にわたって農業を営んだ果樹園の土を持ち帰り、作品にかぶせた。
縦15×横27×高さ50センチ
4. 作家夫妻〈愛している〉、2026年、3D Printing、resin、LED、Wood
互いにあまりにも違うため、たびたび衝突してきた、農村出身の作家と都市出身の妻の声
縦8×横27×高さ29センチ
[作家紹介]
主な展覧会・制作
〈個展〉
- 2026年、ECHOES、JNギャラリー
- 2026年、Your Voice?、サユ・ギャラリー
- 2020年、ハンギョレ釜山国際平和シンポジウム特別展、釜山APECヌリマル
- 2016年、Gソウル国際アートフェア特別展「愛、光で一つになる」、ソウルDDP
慶南国際アートフェア特別展「光の声、愛を語る」、昌原コンベンションセンター
- 2013年、アナログ・ビューティー、ギャラリー・チュヘ
- 2011年、キム・スファン枢機卿〈愛〉目に語りかける、平和画廊
- 2011年、The different colors of Love、ラバッツァ・クラブ
- 2010年、愛、目に語りかける、サムソンドン現代百貨店
- 2010年、愛、目に語りかける、アンジャービン・ギャラリー
- 2009年、オバマ米大統領就任100日記念作品
〈グループ展〉
- 2026年、南山コル韓屋村現代美術企画展、南山コル韓屋村
- 2024年、4人の評論家が選んだ40人展、STギャラリー、ソウル
- 2021/22年、K-SCULPTURE漢江フン・プロジェクト、ソウル・漢江汝矣島/トゥクソム公園
- 2018年、慶州国際レジデンシーART FESTA、慶州
- 2017年、Asia Contemporary Art Show、コンラッド・ホテル、香港(アートフェア)
- 2009年、ソギョ・ナンジャン、サンサンマダン
- 2008年、芸術寄付プロジェクト―市民アーティストと芸術家が出会う、サンサンマダン
- 2008年、国際ジュエリーデザイン公募展受賞作品展(ゴア元米副大統領―Live Earth、特選)、COEX
- 1996年、8人の視覚展(写真)、江陵文芸会館
バボの分かち合い財団、駐韓米国大使館、ソンウ企業、ドイツ・オランダ・香港などの個人所蔵
